「営業職はやめとけ」と言われる5つの理由と向いている人

「営業職はやめとけ」という言葉は、半分は事実で、半分は思い込みです。
数字に追われるつらさは本当にあります。一方で、公的なデータはイメージと違う姿を示しています。
この記事を書いているのは、名古屋で人材紹介と建設の2つの事業を営む会社です。
営業の求人を日々扱う立場から、うわさではなく事実で判断できる材料をまとめました。

「営業はやめとけ」とよく聞くので、正直かなり不安です…。
つらさが事実の面もあります。ただ、データで見ると印象とはかなり違います。順番に一緒に確かめましょう。

「営業職はやめとけ」と言われる5つの理由
やめとけと言われる背景には、営業ならではの5つの負担があります。
まず、その大変さを正直に認めるところから始めます。

よく挙がるのは、次の5つです。
- 数字の目標(ノルマ)に毎月追われる
- 断られることが日常になる
- お客様と自社の間で板挟みになりやすい
- 移動や顧客対応で労働時間が延びやすい
- 成果給(成果に応じて増える給与)の比率が高いと収入が上下する
どれも営業という仕事の性質から生まれる、実在する負担です。
たとえば数字の目標は、達成しても翌月にはゼロからやり直しです。
断られる経験も、慣れるまでは心に応えます。
どれが一番つらいかは、人によって違います。
大変さ自体は事実で、そこをごまかすつもりはありません。
ただし、この5つの重さは働く会社と営業の種類でまるで変わります。
この後、データ・種類・会社選びの順に確かめていきます。
データで見る営業職の実態|離職率・求人・給与
公的なデータで見るかぎり、営業職が特別に危険な選択だとは言えません。
ここでは離職率・求人の多さ・給与の3つの数字を確かめます。
求人の多さは「有効求人倍率」(求職者1人あたりの求人件数)で見ます。
| 指標 | 数値 | 出典・時点 |
|---|---|---|
| 大卒者の3年以内離職率(全職種) | 33.8% | 厚生労働省・2022年3月卒 |
| 営業の職業の有効求人倍率 | 2.18倍 | 厚生労働省・2026年4月 |
| 全職業の有効求人倍率 | 1.18倍 | 厚生労働省・2026年4月 |
| 平均給与(全職種・参考値) | 460万円 | 国税庁・令和5年(2023年)分 |

「3年で3人に1人が辞める」のは営業だけではない
大卒で就職した人のうち、3年以内に離職するのは職種を問わず33.8%です。
「営業はすぐ辞める」と言われがちですが、早期離職は働く人全体の課題です。
営業だけを特別に恐れる理由には、なりません。
求人倍率は全職業の2倍近く|選べるのは求職者の側
営業の求人倍率は2.18倍で、全職業平均(1.18倍)の2倍近い水準です。
1人の求職者に対して2件以上の求人がある計算になります。
合わない会社を避けて選べる立場にあるのは、むしろ求職者の側。この事実は意外に知られていません。
給与は「固定給+成果給」の設計で決まる
給与所得者全体の平均給与は460万円です(国税庁・2023年分)。
営業職の給与は多くの場合、固定給に成果給が上乗せされる設計になっています。
成果が数字で見えるぶん、頑張りが給与に反映されやすい職種と言えます。
ただし固定給の水準は会社ごとに差が大きく、求人票の確認が欠かせません。
営業のきつさは「種類」と「業界」でほぼ決まる
同じ営業でも、仕事の種類と扱う商材(売る商品やサービス)が違えば、きつさの中身は別物です。
「営業はきつい」とひとくくりにする前に、この違いを知ってください。
| 営業の種類 | 主な仕事 | きつさの質 |
|---|---|---|
| 新規開拓営業 | 接点のない相手への提案 | 断られる回数が多く、精神的な負荷が大きめ |
| ルート営業 | 決まった取引先を定期的に回る | 断られる負荷は小さい。代わりに関係維持や価格交渉が重い |
| 反響営業 | 問い合わせてきた人への対応 | 追いかける負荷は軽め。スピードと正確さが問われる |

「ルート営業はきつい」と検索される本当の理由
ルート営業は「飛び込みがないから楽」と紹介されることが多い仕事です。
ところが実際は、既存のお客様との関係を守り続ける難しさがあります。
「楽だと聞いて入ったら違った」というギャップこそが、きついと言われる正体です。
入る前に仕事の中身を具体的に聞いておけば、このギャップは小さくできます。
業界(扱う商材)で難易度と給与設計が変わる
法人向けか個人向けか、形のある商品か無形のサービスかで、営業の性格は大きく変わります。
当社は人材紹介の仕事で、1,028件の求人を扱っています(2026年7月時点)。
日々見比べている実感として、同じ「営業」でも中身は会社ごとに驚くほど違います。
名前ではなく中身で選ぶことが、後悔を避ける一番の近道です。
営業に向いている人・向いていない人の特徴

自分が営業に向いているのか、よく分かりません。
向き不向きは、性格の良し悪しではありません。当てはまる特徴があるかで見ていきましょう。

向き不向きを分けるのは、話のうまさではなく行動の習慣です。
次の特徴に当てはまるかどうかで考えてみてください。

向いている人の特徴
次の4つに当てはまる人は、営業で力を発揮しやすい傾向があります。
- 断られても気持ちを切り替えられる
- 約束と期限をきちんと守れる
- 相手の話を聞くのが苦にならない
- 数字の目標をゲームのように楽しめる
意外に思われますが、話し上手より聞き上手のほうが成果を出す場面は多くあります。
お客様の困りごとを正確につかめる人が、最終的に信頼されるからです。
向いていない傾向がある人
反対に、次の傾向が強い人は、営業以外の職種も視野に入れてください。
- 数字で評価されること自体が強いストレスになる
- 一人で黙々と完結する作業のほうが好き
- 断られた経験を長く引きずってしまう
当てはまっても、劣っているわけではまったくありません。
それは「別の職種のほうが力を発揮できる」という、職種選びの大切な情報です。
無理に営業を選ぶ必要はありません。それもまた、この記事の結論のひとつです。
未経験・新卒で営業を始めるなら会社の「設計」を見る

未経験から始めるなら、職種で悩むより先に会社の設計を確かめてください。
同じ営業職でも、次の5点で働きやすさが大きく変わります。
- 教育や同行研修の仕組みがあるか
- 固定給と成果給のバランスはどうか
- 目標は押し付けか、話し合いで決まるか
- 残業や移動時間の扱いはどうか(直行直帰の可否 など)
- 先輩社員が定着しているか
この5点は、求人票だけでは読み取りにくい情報です。
確かめ方は難しくありません。説明会や面接で、そのまま質問してください。
「目標はどう決まりますか」「1年目の先輩は何人残っていますか」の2つでも十分です。
自分では聞きにくいことは、代わりに確認してもらう手もあります。
当社の就職支援の内定率は87%です(2026年7月時点の当社実績)。
紹介の前に企業へ直接確認できるのが、人材紹介サービスを使う実務的な利点です。
いま営業がつらい人へ|辞める前に確かめる3つのこと
すでに営業として働いていてつらい人は、辞める判断の前に3つだけ確かめてください。
つらさの正体が分かると、取るべき道が変わります。

- つらさの原因は「営業そのもの」か、「今の会社の設計」か
- 営業の種類や業界を変えれば、解決しないか
- 身についた提案力・調整力を、言葉にできているか
営業で身につく「相手の課題を聞き出して提案する力」は、他の職種でも評価される財産です。
営業を辞めることと、今の会社を辞めることは別の話。ここを混ぜないことが、後悔しない判断につながります。
▶ 今の仕事を続けるか迷ったら|無料の就職・転職相談はこちら
よくある質問
営業職を検討している方から、実際によくいただく質問に答えます。
Q1. 「ノルマなし」と書かれた求人は信用していいですか?
言葉どおりに受け取らず、目標の決め方と未達のときの扱いを確かめてください。
ノルマという言葉を使わないだけで、目標が何もない会社はまれです。
面接で「目標はどのように決まりますか」と質問して構いません。
誠実な会社ほど、具体的に答えてくれます。
Q2. 内向的な性格でも営業は務まりますか?
務まっている人は多くいます。
初対面の勢いで売るのではなく、聞き役に回って信頼を積む型の営業があるからです。
性格そのものより、自分に合う営業の型(種類・業界)と出会えるかが分かれ目になります。
Q3. 未経験から営業に移ると、収入は下がりますか?
一概には言えません。固定給の下限と成果給の設計は求人ごとに異なるためです。
確かめるべきは「初年度に確実に受け取れる金額」と「成果給が乗る条件」の2つです。
この2つは求人票で分かりにくいことが多いので、応募前に確認してください。
Q4. 営業を経験すると、他の職種へ移りやすいですか?
相手の話を聞いて提案する力を評価する職種へは、移りやすい傾向があります。
例としては企画、人事、お客様サポートなどです。
営業は「その後の選択肢を広げる経験」として選ぶ人も少なくありません。
まとめ|「やめとけ」に流されず、事実で見極める
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 営業の大変さ(数字・断られる負荷)は事実。ただし重さは会社と種類で変わる
- 3年以内離職率33.8%は全職種の数字。営業だけの現象ではない
- 求人倍率2.18倍。選べる立場にあるのは求職者の側
- 向き不向きは話のうまさではなく、切り替え・約束・聞く力の習慣
- 未経験なら職種より先に「会社の設計」(教育・給与・目標の決め方・残業や移動・定着)を見る
就活中の方は、①向き不向きの確認、②営業の種類を知る、③会社の設計を質問する、の順で進めてください。
営業が自分に合うかどうかは、一人で悩むより、求人の中身を知る人と話すほうが早く確かめられます。
当社は名古屋を拠点に、就職・転職の相談を無料で受けています。相談だけでも大丈夫です。

思っていたより悲観しなくてよさそうですね。少し前向きに考えてみます。
その姿勢が一番の近道です。営業が合うか、求人の中身を見ながら一緒に確かめましょう。

相談無料・求職者の費用負担なし
営業が自分に合うか、一緒に見極めませんか
相談だけの利用も歓迎です。無理な紹介はしません。
出典:
厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」(2022年3月卒業者・2025年10月公表)
厚生労働省「一般職業紹介状況」(2026年4月分)
国税庁「令和5年(2023年)分 民間給与実態統計調査」
統計は各調査時点の数値です。当社実績(求人件数・内定率)は2026年7月時点。
有料職業紹介事業許可番号:23-ユ-302720(株式会社TOP OF)

